松坂もめんというのは、布地の種類なのですが、ではいったいどんな布地なのでしょうか。

名前から察することができるように、三重県松阪市で古くから作られてきた木綿の布地が「松阪もめん」です。

松坂もめんというと、特徴的なのが「縦縞」です。これは「松阪縞」とも言われるものです。そもそも、ベトナムから渡ってきた「柳条布(りゅうじょうふ)」という布地が、松坂もめんの縦縞柄のルーツだと言われています。

「柳条布」は、その名の通り、まるで柳の葉の葉脈のような細い筋の模様がついている布地です。松坂もめんにも「千筋(せんすじ)」や「万筋(まんすじ)」などと呼ばれていますが、同様の柄となっています。

現代でも、歌舞伎役者が「縞柄」の着物を着ることを、「マツサカを着る」といいます。このようなことから、縞柄といえば「松阪もめん」といえるくらい、縞柄に関しては松坂もめんが代表格なのですね。

さて、「粋」という言葉がありますが、これは気質や態度、身なりなどがさっぱりと垢抜けていて、嫌味でない色気があり、地味すぎず、派手すぎないことをいいます。江戸庶民はこの粋を大事にしていたのですが、松阪もめんは江戸の人達の憧れでした。離れて見れば渋い無地、近くで見れば繊細ですっきりとした縦縞が走る松阪もめん。今でも「粋」に見えますよね。

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